首都圏マンション市場 2021年2月
不動産経済研究所の⽉次データの発表です。
⾸都圏での新築マンションの発売⼾数は前年同⽉⽐で+50.7%の2,243戸でした。3ヶ月連続の増加です。契約率(発売したマンションが成約に⾄った率)は76.0%と好不調の分かれ目と⾔われる70%を上回りました。1⼾当たり価格は6,380万円、㎡単価は94.8万円でそれぞれ前年同⽉⽐▲2.4%、▲2.7%の下落です。
数量は増加、価格(総額、単価)は下落です。
発売戸数を牽引したのは東京23区の1,050戸(+61.0%)と神奈川の777戸(+131.9%)です。
テレワークが定着する中で堅調な郊外物件の需要が都心部にも波及しつつありますが、それでも販売価格はわずかに下落しています。
先行きを見ると、3月22日に1都3県で緊急事態宣言が解除され、社会経済活動の正常化の流れは加速しそうですが、オリンピックの海外からの観客の入国は認めないとの判断も下り、インバウンド需要を軸にした景気の回復は見込みづらくなりました。
雇用環境が悪化すれば自宅が賃借であっても不安は伴うので低金利下で購入しておいた方が良いという心理も働き、より低価格帯の郊外物件への需要は今後も持続すると思われます。